カロリー制限で減量することでⅡ型糖尿病の症状が大きく改善する効果が判明……ってよく考えりゃ当たり前やんって話




おはようございます。リンさんです。

本格的に寒くなって日本でも雪が降っている地域が多くなってきました。「こんだけ寒かったら外行って働かなくてもええやん」と言ってみたら友人に「そんなんアカン。ヒトは働くから生きれるんや」と返されました。

……真面目か。外で働くっちゅう選択肢だけでなく屋内で社会奉仕できる仕事だってあるかもしれんから副業スタイルでそれを探しても人生損はせんだろ? みたいな意味で言ったんやけど。

そこまで説明して「今の発言でそれだけの意味が読取れるか、お前はアホか」と言われました。うん、まあ確かにその通り。

糖尿病に関する知識をおさらい

カロリー摂取を減らして減量することで2型糖尿病の症状が大きく改善される効果が判明

By Wellwin Kwok

命に関わることもある糖尿病を患う人のうち、90%は予防が可能な「2型」に分類されるものとなっています。その主な原因は食べ過ぎや運動不足など、生活習慣に由来していると考えられているのですが、イギリスで進められてきた研究ではカロリーの摂取を減らして体重を落とすことで、実に9割もの患者が症状の改善に成功したことが明らかになっています。

Primary care-led weight management for remission of type 2 diabetes (DiRECT): an open-label, cluster-randomised trial – The Lancet

Radical diet can reverse type 2 diabetes, new study shows | Society | The Guardian

ニューカッスル大学とグラスゴー大学が進めてきた研究の結果では、カロリー摂取を減らして体重を減らすことにより90%の患者で2型糖尿病の症状改善が確認されたこと、そしてその後も症状が再発せず、治療を行う必要もない状態が続いたことが明らかになっています。

調査では、スコットランドとイングランドに住む2型糖尿病を6年以上患う20歳から65歳の患者が無作為に選ばれています。被験者の肥満度を示すBMI(ボディマス指数)は「27から45」というもので、標準数値の上限である25から大きくオーバーしたものとなっています。また、被験者はいずれも血糖値を下げるインスリンの投与は受けていないとのこと。

研究チームでは、被験者に対して3か月から5か月間にわたり、1日あたり825kcalから853kcalの食事を与えました。これは、成人が1日に摂取する標準的なカロリーの半分ほどであり、長期にわたって続けることで減量効果が期待できるもの。カロリー制限期間を終えた患者には、数週間にわたって徐々にカロリー摂取量を増加させるケアが行われ、期間中は医師によるカウンセリングなどが実施されています。その結果、被験者は15kg以上の減量に成功しています。

By Amy Messere

中略

テイラー氏はこの結果について「この方法による減量目標は多くの人が実現可能なものです。最大のチャレンジは、その後も長期にわたってリバウンドを防ぐことの難しさです」と語っています。

Gigazine「カロリー摂取を減らして減量することで2型糖尿病の症状が大きく改善される効果が判明」より引用。句読点、改行は当ブログ管理人による

さて、この記事から読み解けるのはBMI2745程度の肥満症を持ち6年以上のキャリアを持つⅡ型糖尿病患者にカロリー制限を用いて減量に導いたところ、15キロ以上の減量に成功しました。

すい臓機能が元に戻る可能性があり、それにより糖尿病に対して意義のある治療法になりそうだよ。補足として被験者は糖尿病だけどインスリン製剤は使用していませんって事ですね。

もっと砕くと高度肥満症の糖尿病患者は減量によってすい臓の機能が回復する可能性がありますよって言っているんですね、コレ。で、それはもちろん当たり前の話なんですよ。ここから糖尿病、特にⅡ型糖尿病に関してちょっとおさらいしていきましょう。

糖尿病発症の仕組みとⅡ型糖尿病

糖尿病はすい臓のランゲルハンス島にあるβ細胞が疲弊してインスリンが分泌できなくなることで発症する病気です。β細胞が疲弊する最大の理由が糖質の過剰摂取によるインスリンの過剰分泌です。これによりβ細胞がその機能を停止し、最終的には壊れてしまいます。

しかしこのインスリンが分泌できなくなる事で糖尿病になる以外にも原因が存在します。それが肥満によってインスリンの効きが悪くなってしまって結果として糖尿病の症状が出ている状態です。

この肥満でインスリンの効きが悪くなっている状態であった場合、β細胞はそれほど壊れていない可能性があります。肥満を解消するとすい臓が復活するかもと言っていた部分の根拠がコレになります。

しかしそれでもすい臓が完全に復活することはありません。糖尿病を発症するという事はすい臓に不可逆的(前の状態には戻らない)な致命傷を与えます。機能停止していたβ細胞なら復活する可能性もありますが、壊れたβ細胞は元には戻らないのです。

この減量によって糖尿病が改善するというのは、もちろん太った上で糖尿病になったヒト限定の話です。欧米人はBMIが32以上太ってから糖尿病を発症するケースがほとんどです。それはつまりβ細胞が死滅してインスリンが出なくなったわけではなく、肥満によってインスリンが効きにくくなっている状態である事の方が多いから、記事のような結果が報告されるわけです。

これを日本にそのまま持ち込むと少々具合が悪い事になります。確かにリンさんのように太って糖尿病かもねといわれるヒトもいます。しかし、日本人の糖尿病発症時の平均BMIをご存知でしょうか?

なんと、日本人は平均BMI24で糖尿病を発症しているんです。痩せの糖尿病は欧米ではかなり少なく、下手をするとⅡ型糖尿病でもⅠ型糖尿病と誤診されるほど珍しいケースです。そのような状況ですから欧米の糖尿病はインスリンが残っている前提で話が進みます。だから痩せればいいんだという話ばかりになるわけです。

日本人は痩せの糖尿病が多いわけですから、この理屈は通用しません。そして痩せの糖尿病で最も恐ろしいのは、β細胞がほとんど壊れている可能性のほうが圧倒的に高いという点です。

通常、太れるという現象はインスリン能力が高いという事を示しています。太る前に糖尿病になるという事は、インスリン能力が低く早い段階で機能停止あるいは壊れているから発症する、というわけです。

ここでもリバウンド問題

カロリー制限で減量してインスリン能力が回復する可能性があるけど、最も重要なチャレンジが長期にわたってリバウンドを防げるかどうかだと言っている点に、悲しみを感じます。

太った上で糖尿病になったヒトなら減量でインスリン分泌機能は回復するかもしれません。ですがリバウンドすればまたインスリン分泌機能は低下していき今度こそβ細胞は壊れるかもしれませんね。

では痩せの糖尿病はどうすればいいんでしょうか? インスリン分泌機能が回復する可能性は肥満者よりも低くなります。ですが糖尿病の進行は食い止めなければならない。

そうなった時、やはり取る事の出来る手段は糖質制限しか無いのではないでしょうか。インスリン分泌機能が回復する可能性は今は無いわけですが、将来的に可能になるかもしれません。そうなった時に糖尿病やその合併症で命を落としていましたとならないようにするには、血糖値上昇そのものを抑える糖質制限に軍配が上がります。

インスリン製剤に頼ればいいと言う意見もあると思いますが、そもそも自前のインスリンですら身体であまり合成できない身体だったから痩せたまま糖尿病になったということはインスリンに適応できる身体であるとは言いにくいのではないでしょうか?

まとめます

  1. 糖尿病はインスリンが分泌できなくなることで発症します
  2. 欧米では糖尿病患者の大半が発症時に肥満症を罹患しています。その為、インスリンが分泌できなくなるのは肥満によってインスリンの効きが悪くなるというのが大半で細胞の機能が壊れているわけではないので減量で何とかなるケースが多いです
  3. 日本では糖尿病発症時の平均BMI24で標準体型のヒトが最も多くなります。いわゆる痩せの糖尿病は肥満の糖尿病に比べるとインスリンを分泌する機能そのものが壊れている可能性が高くなります
  4. インスリン機能を回復させる手段は今のところありません
  5. インスリン機能を回復させる手段が見つかるまで健康で過ごすためには糖質制限を選択するのが最も良い
  6. インスリン製剤に頼るという選択肢もあるが、インスリンが身体であまり合成できずに痩せたまま糖尿病になった事を考えればインスリンを追加で投与するのはよく考えたほうがいい

最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です