食糧支援が抱えている7つの大きな問題点




おはようございます。リンさんです。

本日11/30(木)はいいサオの日だそうです。いきなりシモネタで申し訳ない。まあ男性1人につき1つしかないものなので大事にしましょう。それだけです。

食糧支援は問題山積

先進国と後進国の違いは何ですか? と聞かれて嫌悪感を覚えるヒトもいるかもしれません。それぐらいこの2つの定義は明確な差別的ラインを持っていると言ってもいいでしょう。

しかしこれ以外で手短に説明できる言葉が無いということも事実です。いわゆる発展途上国が後進国以外の新しい言葉になって定着してはいますが。

では先進国と発展途上国の違いは何でしょうか?

経済的な豊かさ? そんな事を言ってしまえばアメリカは富の大半を富裕層の上位3%が握っています。先進国と呼ばれるアメリカに住んでいるのは全アメリカ国民の3%に過ぎないという話になりかねませんね。

国連の常任理事国? これも実にナンセンスな話です。国連の常任理事国とは大東亜戦争つまり第2次世界大戦の戦勝国(とそのお付)が顔を並べているに過ぎません。

先進国と途上国の違いをリンさんの解釈で行うと、「物資が溢れているが質的な栄養失調に陥っている国が先進国で、自国に外貨を稼げる主要な産業がなく過去の歴史の中で搾取される側であった背景を持つが故に物資が乏しく量的な栄養失調に陥っている国が途上国であると言えます。

いわゆる経済成長の著しい新興国もこの定義でいけば途上国という位置づけですね。

質的な栄養失調と量的な栄養失調

先進国で起こる質的栄養失調とはどういったものなのでしょうか?

先進国は技術と物資が豊富です。ですから食料も溢れているわけです。しかし科学技術の発展は穀類を食べやすくしたり砂糖を多く精製する為に不純物を極力排除するという方法を編み出しました。

これにより玄米や胚芽米だったコメは白米となり、小麦粉も未精製のものから精白されたものへと変わっていきました。これにより白米や小麦粉、砂糖などの精白糖質と呼ばれるものはビタミンとミネラルを削ぎ落とされ低栄養化していきます。

野菜や果物も低栄養化していきました。品種改良によって甘さが増すようになり糖度が増えると共に大きくなりビタミンやミネラルは減ってきています。

更に日本では欧米やアジア圏の他の国々と違い、小麦や調味料といった食品への鉄分の添加が行われなかった為、日本人においては鉄不足も深刻な問題となっています。欧米人は日本人の3倍肉を食べますから、日本人はたんぱく質も不足していると言えます。

欧米の質的栄養失調がビタミンやミネラルといったものに重点を置かれているのに対して日本は鉄分とたんぱく不足に加えてビタミンやミネラルも足りていないといった深刻な事情を抱えています。

このような栄養状態の中で糖質が食事の大部分を占める栄養素となり肥満が増えます。肥満になる才能が欧米人に比べると圧倒的に低い日本人は肥満になる前にあるいは痩せたまま糖尿病になるヒトが増えてきました。

更にダメ押しで脂肪は身体に悪いという説が常識としてまかり通ってしまったせいで、生体膜といった細胞組織の元になる大切な脂肪の摂取量も少なくなった事も多くの体調不良の原因となりました。

もう一方の途上国における栄養失調は量的栄養失調です。これはその名の示すとおり、食事の量が絶対的に不足していて栄養素が足りないために起こる栄養失調です。

食糧支援

食事の量が絶対的に足りていないという現状を打破するために行われる方法として食糧支援があります。食糧支援、食糧援助とは先進国や生産量がオーバーフローしている国が食糧事情のよろしくない国に食料を格安で輸出する事です。

一見すると人道に溢れた行為だと思ってしまいますが、国と国の関係性を持つ以上はキレイ事だけでは終わりません。この方法には非常に多くの問題点があります。

①援助、支援された国での食糧生産体制が崩壊する可能性

余所の国から格安で食料が援助されるわけですから、援助された食料と同じものを栽培している農家などは大打撃を受けます。食糧援助という名目ですが、輸入と輸出という手段を使っているわけです。援助された食料を無償で援助したりするのは非営利団体の仕事であって、食料の輸入自体にはお金がかかっています。

この事により問題が起こります。それが食料価格とそれ以外の生産価格の下落です。あまりに安い食料が輸入によって入ってくれば、当然自国で生産している同じ食料はどんどん安く買い叩かれます。そうすると援助された国の賃金レベルも低下しますので、援助した国は援助された国に生産させることによって更に安いものを作り上げることができるようになります。

これは植民地時代にあったプランテーションとよく似ています。目的は異なりますが支配としての手段であり、相手の発展を真に手助けする手段では無いわけです。

②援助体制の慢性化

食料を援助することにより、安い人件費でモノを作ることが出来る国を作る。言い方は悪いですが食糧支援の目的の中にこういったものが含まれていることは事実です。

そしてその関係を更に強固なものにする為に行われるのが支援の慢性化あるいは常態化です。食料を持続的に援助し続けて、安い労働力を確保し続けているわけです。

③被援助国から見た食糧生産体制の崩壊というシナリオ

①と②は援助国から見たシナリオでした。ではこれを援助を受けた側から見るとどうなるでしょうか?

食料生産体制の崩壊とはすなわち農業、漁業、畜産業が打撃を受けるということです。それぞれ家業がなくなるくらいの打撃であるならばそれは大きな問題では無いでしょう。もちろん家業が無くなった本人たちからすれば大問題ですけどね。

しかし食料生産体制の崩壊とは第1次産業の衰退を意味します。

ご存知の方も多いと思いますが第1次産業は国を大きくするために必要となる最も基本的な産業です。まず食料の自給自足が出来、なおかつ持続的に第1次産業が行える環境が整うことが国を発展させるための第1歩というわけです。

つまり第1次産業が衰退するという事は国を発展させることが出来なくなるという事とほぼ同じ意味を持ちます。これはつまり援助される国だけではいつまでたっても飢えが解決できなくなるという事です。

④被援助国から見た援助体制の慢性化

食料だけを支援するやり方は援助される国の発展を妨げます。そして援助体制の慢性化は更なる事態の悪化を招きます。

食料がある程度供給されて、安い賃金ながら労働がある程度行えるという状況になると人口は貧困という根本的な問題を抱えながらも次第に増加していきます。

アフリカなどは1世帯が10人いるような家族も珍しくない状態ですから、そこから更に家族が増えるとなると当然問題は食料と貧困に舞い戻ります。

また食糧支援は国全体の飢えを防ぐことは不可能ですがお腹を空かせた子供が餓死することを防ぐことは可能なので若年時死亡率を減少させることになります。

しかし平均寿命を押し上げることまでは出来ないでしょう。平均寿命を最も下げる要因は乳幼児死亡率だからです。乳幼児死亡率を減少させる最大の手段は医療の近代化です。ですが国を発展させる第1次産業が食糧支援により骨抜きにされているため、発展を行うことがそもそも難しいというのが現状です。

乳幼児死亡率を上回る出生率。食糧支援による若年時死亡率の減少による人口の増大。食糧支援の慢性化とそれでも不足する食料。飢えと貧困の中で教育の機会を奪われる。これらは全て数珠つながりで起こっています。

⑤被援助国の食文化の破壊

援助する食料とは援助する国の食文化を背景とするものばかりであるという事も問題点として挙げられます。

つまりそれは援助される側の食文化など考慮に入れていない食料が大量に送られるということです。食料による政治戦略なのですから、最終的には援助された国で援助した国がメインで消費する食料を作れることにすることが目的なのは当然です。

国としての発展の可能性を取り除き、農作物を収穫するだけの土地にしているわけです。

⑥被援助国での精製糖質による肥満の蔓延

食文化の破壊と同じ側面を持つ話ですが、援助された食料は高度に精製された糖質であることが大半です。元々の食事の中では精製度合いの低い穀物を食べていたであろうヒトたちがビタミンやミネラルが削ぎ落とされた精製糖質を食料にすることにより、肥満を患うようになります。

なぜなら食糧支援とは飢えが起きない程度に我慢できる量のカロリー、1日500kcalの穀物をベースに設定されているからです。

その量は1日100~150gですが、飢えの激しい国だったら穀物だけを食べるヒトも多くなることでしょう。常に飢餓モードで脂肪を蓄える方向に代謝を切っている身体に糖質だけが入ってくるわけです。

⑦食糧危機

最後に食糧危機の問題です。もうこの地球上で採取できる穀物で養えるヒトの数が限界に近づいています。それと同時に採取できる穀物の量も同じ土地であっても年々低下しています。

土地が痩せる事と、ヒトが増えすぎることで食糧危機は遠くない未来に確実に起こります。そうなった時に食糧支援という方式の舵をいきなり切って自国の食料だけを確保しようとする国だって現れることでしょう。

そうなれば生産能力を奪われ教育の機会も奪われた国々はどうなるのでしょうか?

目指すべき食糧支援

ヒトは求めるものを他人から与えられても満足しませんし、するべきではありません。それは悪く言えば堕落というものです。

食料を与えるという金持ちの道楽はやめたほうがいいでしょうね。そんな事にカネを使うくらいなら食料を自分たちで生産できる方法を考え出す事が重要でしょう。

農業や畜産、酪農など(沿岸部なら漁業も)の開発支援が望ましいのだと思います。しかもそれに対してヒトとモノとカネを注ぎ込めるように多国間で協働し合えるような仕組みが好ましいでしょう。

あるいはそれを始める前に、支援した食料の使い道を支援した側が見えるように出来ることも大事でしょう。それが定着していれば技術指導の成果を見える化することも可能になると思います。

フェアトレードなんて生ぬるい。むしろカネのある国がカネの無い国の生産物を市場より高く買い取るくらいはしないとね。でもそうするためには高く買い取った分で出た利益が生産者へきちんと配分されるように監視しなくてはいけないし、貧しい国の政府がそれで外貨を荒稼ぎしないようにしなくてはいけないと問題はたくさんあります。

自分達で問題解決を図れるようになる以外の選択肢ではヒトを救う事が出来ないという典型的な例です。

まとめです

  • 食糧支援は近代帝国主義国の植民地政策とほぼ同じ
  • 食料を支援することで国は基幹産業を強化できずに発展できなくなる
  • 食糧支援は問題の根っこを深くするだけでなく対立の溝をも大きくする可能性がある
  • 支援とは手を差し伸べ自立を促すことであって、望むものを与えることではない

最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です