糖質制限に注意が必要な場合の考察② -機能性低血糖かつ糖質依存度の高いヒト-




おはようございます。リンさんです。

血糖値が下降してケトン体モードに入る時って何となく分かるわけです。身体の反応が少し遅れているイメージでしょうか。かといって動きに問題は無いんですけどね。

「あっ。今(ケトン)入ったな」って思うだけの話でした。

機能性低血糖と糖質依存

糖質制限を実践する中で注意が必要な状態を記事にしています。第1弾は糖尿病が発症していてインスリン製剤や経口血糖降下剤を使用している場合は糖質制限を始めるのは気をつけろって記事でした。

要注意だけではなく、病態として危険だよって記事は下記を参考にして下さいませ。

糖質制限が適応外となる場合の考察② -肝硬変-

2018.04.28

糖質制限が適応外となる場合の考察① -診断基準を満たす膵炎-

2018.04.27

糖質制限が適応外となる場合の考察③ -長鎖脂肪酸代謝異常症-

2018.04.29

今回は第2弾。機能性低血糖糖質依存についてです。以前もいくつか記事にしていますが、この2つは非常に身近なものです。糖質制限実践時の要注意事項の中でもかなり多くのヒトがこの問題を抱えているわけです。

というわけで糖質制限を開始する際には、機能性低血糖と糖質依存についてはキチンと理解しておく必要があります。

機能性低血糖

言葉の調子から低血糖で症状が現れる事だと思われがちな機能性低血糖。リンさんもそういう風に思っていましたし、それも1つの側面ではあります。そこで今回は低血糖だけの問題では無いという部分を考察しようと思います。

機能性低血糖とは「血糖値をコントロールする機能が低下して血糖値をコントロールする精度が低くなってしまい結果として低血糖になる病態」の事です。そうなるとやっぱり低血糖が問題なんじゃんと思うわけですが、実は機能性低血糖は低血糖になる前後のプロセスにも問題があります。

まずは機能性低血糖の血糖コントロールのパターンから考察していきましょう。

食物として糖質を摂取するとヒトの身体は取り込んだ糖質をブドウ糖に変換し血液中に放出します。これにより血糖値が上昇していきます。

血糖値が上昇を始めると膵臓が反応しインスリンを分泌します。機能性低血糖の場合、インスリンが必要以上に分泌されてしまうインスリン抵抗性が発生しています。必要以上に分泌されたインスリンによって血糖値は標準的なラインを飛び越えて下降していきます。これが低血糖です。

低血糖が起こると身体はグルカゴンなどのホルモンを分泌させて血糖値を上昇させます。しかしインスリン抵抗性と同じように血糖値を上昇させるホルモンに関しても制御が難しくなっているのも機能性低血糖の特徴です。これにより血糖値が次は上昇しすぎる為に、身体は血糖値を再び下降させようとインスリンを分泌します。

この血糖値を上げる下げるのホルモンの分泌が過剰になり血糖値の乱高下が激しくなる事、ホルモンの分泌自体が遅れて発生する事で低血糖や高血糖の状態が通常よりも長く続く事が機能性低血糖の病態を深刻にしています。

血糖値の安定的なコントロールが出来ない病態こそが機能性低血糖と呼ばれる病態です。血糖値が安定しないという事は低血糖で起こる症状も高血糖で起こる症状も長く続くという事です。特にグルカゴン分泌では交感神経が活発となる為に攻撃的になったりもします。

この状態が長く続くと膵臓の機能がドンドン低下していき最終的には糖尿病の発症に繋がります。糖尿病に至る前にも、うつ病や自律神経の乱れなどを引き起こすので多くの不定愁訴を抱える事になってしまいます。

こういった機能性低血糖の状態で糖質制限を行う際に注意が必要になるのが血糖コントロールの不安定さです。糖質制限により血糖値が急激に上昇する事は無くなりますが、全く血糖値が変動しないというわけではありません。

糖質制限では血糖の変動幅が少なくなりますが、機能性低血糖を患っているとその変動幅も通常よりも大きくなってしまいます。糖質制限を行う事で機能性低血糖は改善していきますが、機能性低血糖で削られてきた心と身体の疲労から糖質制限を続ける為のモチベーション維持のほうが難しくなってしまいます。

機能性低血糖は血糖値のコントロールが不安定になる事で、心と身体の安定も難しくなってしまいます。糖質制限で改善するという事をしっかりと理解した上で糖質制限へ挑む必要性があります。

糖質依存

糖質には依存を引き起こす仕組みが存在しています。糖質は脳内の報酬系という領域を刺激しドーパミンを分泌させます。これにより脳は快楽を感じ、その快楽を更に求めて糖質を摂取するようになります。

糖質依存はこの脳が陥る快楽の追及が1つの原因となっています。これを断ち切るには糖質制限で糖質摂取量をコントロールしなければいけません。

糖質依存のもう1つの原因が、体内のエネルギー不足です。これはカロリーをしっかり摂取すれば大丈夫という話ではありません。

ざっくり説明すると精白した糖質であるコメ・パン・麺・砂糖などはビタミンやミネラルを持っていません。その為にこれを代謝するのに必要なビタミンやミネラルは余所から都合してこなければいけません。これにより糖質は体内のエネルギーであるATPに変換されます。

これはビタミンやミネラルが体内にある状態で 36ATP 作られます。ビタミンやミネラルが不足するともっと簡易なやり方で糖質を代謝するので 2ATP しか作られません。

つまりどれだけ糖質を摂取しても少ないエネルギーしか作られない状態になります。この状態だと脂質をエネルギーにする事も難しくなるので、身体は常にエネルギーを作り続けるように働きかけます。それにより早いスパンで糖質摂取を繰り返すという事が発生します。

これが糖質依存のもう1つの原因です。糖質への依存は脳と代謝の双方で起こります。これがどちらか一方で発生している場合はまだマシです。しかし双方で発生した依存が長引けば長引くほど離脱に根気が必要になります。

重篤な糖質依存とは脳と身体の両方が糖質から得られる刺激と少量のATPを求めている状態の事です。この状態が長く続けば当然のように糖尿病のリスクは高まっていきます。

まとめます

機能性低血糖や糖質依存は糖質制限により改善していきます。しかし機能性低血糖によるメンタルの不調やインスリン機能の低下を含むホルモン機能の乱れによりモチベーションそのものを削られるという事になってしまいます。

糖質依存もまた脳の報酬系への依存とATP産生不足を知らない状態だと、甘いものを食べないといけないという焦燥感だけが募ってしまいます。

まずは機能性低血糖や糖質依存がどのようにして起こるのか。そしてその原因は何なのか。最後にそれを解決するにはどうすればいいのかを考えた時、根本的な解決法は糖質摂取量を管理する事になります。

そういった事を段階を踏まえて理解していく事で、自分の身体に起こるであろう事を予測できます。糖質制限を始めてみても続かなかったという理由の多くは、この予測が上手く出来ずに激しい不安を抱いてしまった事に起因するのではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










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