糖質制限批判を残念に感じる理由




おはようございます。リンさんです。

糖質制限を選ぶのか、それともそれ以外の方法を選ぶのかという話は結局のところ、自分の身体のメインエネルギーを脂質にするのか糖質にするのかの違いしかないような気がします。

科学的に正しい代謝反応や人類由来の食事を議論の中心に据えてもそれは科学的な考証であって、日常を生きる事に直接的には関わってきません。ですからどのライフスタイルが自分に合っているのかどうかというのがこういった健康的な食事法を選ぶ際に必要になってくる目線になると思います。

とは言うもののライフスタイルを選んだとしてもブレてしまうのが人情です。それもまたブレてしまう事を良しとするのか、ブレないように頑張るのかは本人次第です。

現代で脂質がそれほど悪くなく糖質がかなり悪いものであると言われるようになりましたが、それも50年ほど前に脂肪が全ての原因であると言われたせいです。だから、今の私達がどんなライフスタイルを選んだところでこれから50年先にはまた違った議論が生まれているかもしれません。

その50年先に起こる不安を恐れていては何も選べません。今ある情報の中から最良を選び出さなければならない時、脂質を選ぶのか糖質を選ぶのか。実は単純な問題なのかもしれません。

批判の中身が残念な専門的意見

糖質制限は科学的に未熟な学問です。理論としては完成していますが、それを常識として広めるまでの道すがらといった感じあり、万人に適応でき、その上で結果がある程度までコントロールできる段階にはありません。それでも理論通りに実践できれば、間違いなく結果が出せます。

糖質制限は今、その理論を固める段階なので上手くいくヒトも上手くいかないヒトも出てきてしまうのです。

それではカロリー制限はどうでしょうか? 理論としては完成しているのは間違いないですね。根拠もエネルギーの収支がマイナスに傾けば体重が減少するという点で分かりやすいです。しかも万人に適応できますし、その上で結果がある程度コントロールできる段階……にはありませんね。取組んだヒトが全員結果を出しているわけではありませんから。

それでも理論通りに実践できれば、間違いなく結果が出せます。……おや? 糖質制限と変わらないような気がしますね。

実際のところ、ダイエットはどれが良い悪いで片付ける問題ではありません。つまり理論をしっかり理解してやるかどうかが大事なんであって、本質を見落としている議論であると言えます。

相手を理解しようとしないのであれば、その批判は的外れだと思われます。それは人間関係では当然の話ですが、ダイエットなどの理論だと忘れられがちです。

こう言った事は批判の中にはよくあります。そら当たり前だろと思いますが、批判しようとしている相手の事なんてそれほど深く知ろうとはしないでしょうからね。

糖質制限をすると低血糖になる

よく理論を理解せずに糖質制限という言葉尻から糖質を摂取しないという言葉だけが浮かびます。そうなると糖質を摂取しない事で起こる不具合というものが頭の中にズラーっと並んでいき、最終的に糖質を摂取しないなんて危険だ、糖質制限ケシカランとなるわけです。

こういう時、更に専門家であればあるほど厄介です。糖質を摂取しないと低血糖になってしまう症状を知っているからです。となると糖質制限は危険だと即断してしまいます。

じゃあ何でこんな感じに結論が出てしまうのでしょうか。それは専門家と呼ばれるヒト達がお勉強の出来るヒト達だからです。理論通りに物事を理解するのに長けた彼らは、理論の異なるものに対しても自分の持ちえた知識だけで勝負しようとします。

世の中には確定した事実というものは存在せず、ただその時に正しいと思われる理論を数学的・科学的に証明しているだけなんですが、そんな考えにいたりません。それが考えられたらそのヒトは「お勉強も出来る、頭の良いヒト」ですから糖質制限を闇雲に批判したりはしないでしょう。

これが最近の糖質制限批判を行う内容で最も残念な点です。誰も批判している理論を理解していない。自分の学んだ知識の中だけで結論を出すヒトの意見は面白くないのです。

低血糖の仕組み

低血糖とは通常100mg/dlに保たれている血糖値が70mg/dl以下にまで低下して様々な症状を引き起こす状態の事です。最終的に意識障害や、意識の混濁など危険な状態になる事もあり血糖値のコントロールが難しい糖尿病患者は特に気をつけなければいけません。

糖質制限をすると糖質を摂取しないから低血糖になるという話は一見してまともな話に聞こえますし、低血糖が危険なものである事は事実です。しかしここに思い込みの罠があります。

低血糖になる理由はいくつかあります。健常者の場合だと低血糖になるのは機能性低血糖の症状を持っているヒト、糖新生の機能が十分に働かない筋肉量の少ない痩せ型のヒトです。

機能性低血糖はインスリンの機能不全が原因となって起こる低血糖です。インスリンが出すぎる・出なさすぎる、あるいは効きすぎる・効かなすぎるといった調節機能の不具合で血糖値を必要以上に下げてしまう状態です。

機能性低血糖の正体は血糖値の乱高下を引き起こすグルコーススパイクによるインスリンの過剰分泌です。これが続くと糖尿病となるわけですが、糖尿病にならないまでも現代の過剰な糖質摂取がインスリン機能を阻害する為に起こります。

糖質制限をすると低血糖になるという理論に、機能性低血糖は含まれないと判断できます。

糖新生の機能がうまく働かない筋肉量の少ない痩せ型のヒトに起こる低血糖の原因は、糖質制限を正しく行えなかった事が大きな原因であると考えられます。正しい、正しくないの正確な定義は定かでは有りませんが、この場合は糖質を摂取しない代わりに脂質とたんぱく質を十分に摂取できていない状態であると考えます。

筋肉量が少なく痩せ型という事は、体脂肪が少なくたんぱく質の貯蔵量も少ない事を意味しています。そうなると糖新生に回す脂質もたんぱく質もあまり確保出来ないという事になります。こうなる事で赤血球が必要とする糖質を確保出来ないという状態が続きます。

更に脂質摂取の少なさから糖質の代替として期待されるケトン体もそれほど産生されません。そうなると身体は慢性的なエネルギー不足になります。結果として身体を維持する機能を最低限度で機能される為に低血糖のような症状となって現れます。

その後、糖質制限を緩めたりして糖質をある程度定期的に摂取する糖質制限に切り替えたりすると更に泥沼です。いつまで経ってもケトン体を産生する機能は働かず、入ってくる微量の糖質、残っている体脂肪、少ないアミノ酸で身体を維持しようとします。

正しくない糖質制限をしてしまった結果、低血糖になってしまう事があるのは事実です。しかしこれはカロリー制限をしてカロリーを極端に摂取しなくなったら気分が悪くなったと言っているのと同じで、理論を理解していない事が原因となります。

カロリーは減らすほど効果が出るけど不具合も大きくなる。糖質制限は糖質摂取を減らすほどケトン体を作り上げる機能が活性化しますがこれを理解していないと中途半端となり失敗の下です。活性化を実感した段階からカロリーをコントロールするなどの工夫が必要です。

健常人が低血糖になるのは糖質摂取に依存したエネルギーシステムだからと言えます。

糖尿人の場合、低血糖は更に身近な存在になります。インスリンを使う薬を使用すると、それだけで低血糖のリスクを背負う事になるからです。

しかしちょうどいい塩梅で血糖値をコントロールしてくれる自前のインスリンと違い、製剤のインスリンは加減というものが分かりにくいものです。効きすぎたり・効かなすぎたりといった条件が分からないからです。

特に頻繁に低血糖になってしまう理由に食品交換表の存在があります。あれはどんな食品でも一律でインスリンの単位を決めているので、例えば肉だけを食べるような食事をしていつも通りインスリンを打つと高い確率で低血糖になります。たんぱく質と脂質は血糖値を上昇させないからです。

糖質を摂取する事で上昇する血糖値を下降させる為のインスリン製剤ですから、糖質を摂取しなければインスリンが効きすぎて低血糖になってしまいます。

低血糖が危険な状態なのは間違いないですが、低血糖を引き起こすインスリンが危険な存在で無いとしている事も問題です。ここを差し置いて、糖質を制限する食事は危険だと言っているわけです。

それは木を見て森を見ずの典型的なパターンです。低血糖に成り得るのは糖質摂取の少ない食事という非常に狭い範囲を見て危ないと言っているわけです。身体全体は糖質の過剰摂取で大火事であるにも関わらずです。そういう理論展開だから物足りなくて残念だなと思います。

低血糖は確かに危険ですが、糖質制限では低血糖の定義自体が変わってしまいます。ケトン体システムが起動していると血糖値が低くても活動可能です。

リンさん自身も血糖値65mg/dl程度は当たり前のようにマークしますが低血糖の症状はありません。でもリンさんは肥満なので糖新生の機能が通常より強いのだと考えられますから、ちょっと特殊な例かもしれませんね。

専門家の意見だから正しい事言っているのかも、っていう時代は終わっちゃったのかもしれません。悲しい事ですが、どれだけ情報があやふやであっても自分自身で選択する必要性のある時代になったという事です。

そんな時、判断に迷ったらこう考えましょう。自分が食事から得る為のメインエネルギーは脂質と糖質、どっちがいいだろうって感じです。そうすると希望しているものが見えやすくなりますね。

ただ、選ばずに今まで通りの食事を続けるヒトがいますが、それは今まで通りの食事を選んだ自分がいるという事をお忘れなく。誰も自分で選ぶという現実からは逃げられません。だったら自分の望むものを選びましょう。

最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










4 件のコメント

  •  私も同感です、糖質制限を批判する専門家は古い知識のまま自己流の判断をしていると思います。世界的に体に悪いのは脂質ではなく糖質であることが医学専門誌に次々と発表されているにもかかわらず。
     何を根拠に糖質制限すると早死にするとか、不健康になると言えるのでしょうか。糖質制限は最近始まったばかりで、データも十分にないはずです。(当然批判している糖質制限のデータを持っているはずがありません)
     私はカロリー制限も糖質制限も行ったことがあります。どちらも体重を減らす事はできました。
     ただカロリー制限は中断した途端、恐ろしいほどのリバウンドがありました。
     糖質制限は中断してもリバウンドはありません(糖質を過剰摂取する度増えますが ^_^;)。
     よくよく考えてみるとカロリー制限した時は、とにかく脂質とたんぱく質を糖質に置き換えていました(脂質50㌘を糖質50㌘にすれば250[Kcal]も削れますし、肉や魚には脂が付いている為)そのため不足したエネルギーを体脂肪と筋肉から作ったようで、筋肉量がかなり減りました。筋肉量が減って基礎代謝が落ちたため太りやすくなりました。
     一方糖質制限では肉や魚は沢山摂取したため筋肉量が減ることなく脂肪(特に内臓脂肪)が大幅に減りました。
     私だけではなく、あちこちから成功例が発表されています。失敗例を見ると全て糖質を抜いただけでその分、摂取しなければならない脂質やたんぱく質を取っていなかったようです。
     つくづく思うのは日本の医学会はいつになっても、欧米の医学から10~20年遅れていることです。
     カロリー制限して「摂取エネルギー < 消費エネルギー」でダイエットなど小学生の並みの知識をひけらかさないでほしいものです。

    • masaさんへ
      コメントありがとうございます。管理人のリンさんです。
      仰っている事に同感です。
      個人的に特に残念に感じるのは専門家たる方達の頑なな態度ですよね。ガイドラインにがんじがらめになってしまう事は往々にしてありますし、医療の現場で命を預かる職業ですから、責任の重さから軽はずみな事は出来ないのかもしれません。しかし自分の仕事に誇りを持つ専門職であるのならば是非とも「糖質制限の科学」を熟知した上で従来の科学を用いて反論して欲しいのです。それが科学的な議論の正しい形ですから。
      専門家である自分達を差し置いた上で進んでいく議論というのも嫌なのかもしれませんね。今までは一般人を差し置いて自分達が健康のプロフェッショナルだと思っていたわけですし。それが今や知識の質でも量でも一般人に負けているような現状です。
      必死になって守ろうとしているプライドがあるようですし、それもまあ大事なのかもしれないと思いますが、持ち出してくる議論の内容は「何が問題なのかを全く語っていない」のですごく残念な気持ちでいっぱいです。
      リンさんは一般人ですから世間に情報発信という形で糖質制限を広める事しか出来ません。それは非常に微力で世界を変えるには物足りないものです。議論を専門的に普及させる為には、実は彼ら専門家との議論こそが必要だと思うんですが現状がこれではいつになるやらといった感じです。

  • はじめまして。
    5月末から糖質制限を始めています。
    もともと眠気を伴うパニック障害の様な症状が出ており、心療内科に通うも治らない日々だったのですが糖質制限を始めてから嘘の様に収まりました。炭水化物が大好きで異常に食べていたので今考えると機能性低血糖だったのだと思います。
    また、ダイエット本などでよく見るチートデイを取り入れその1日は、炭水化物もかなり多く摂取しました。そうして糖質制限と糖質過多を繰り返し、なんだか調子が悪くなってきました。
    きっと、チートデイに糖質を摂りすぎたのだと思い、そこから一日80-60gを摂取していた糖質を一気に20g前後に押さえました。
    その2日後でした。朝からひどい吐き気と眠気で身体が動かず、やっとの思いでトイレに行くと震えでしゃがみこんでしまいました。これは低血糖かもしれないと、おにぎりとチョコレートを食べれるだけ食べると1時間後にはすっきりと収まりました。死ぬのではないかとそれはそれは恐ろしい時間でした。
    これが一昨日の出来事です。
    この出来事をきっかけに糖質制限はやはり間違っているんだと思い、糖質制限を辞める決意をしました。
    が、今日偶然にも糖質制限について知識を持った管理栄養士の方にお話を伺う機会があり私がどれだけ間違った方法を行なっているか気づくことが出来ました。
    こちらでも書かれていますが、私の様にカロリー制限と糖質制限を混同し自己流の危険な糖質制限を行い糖質制限から離れたり批判をすることになる方はたくさんいると思います。
    まだ専門としている医師も多くなくアドバイスをもらえる専門機関が少ない事も間違った糖質制限での患者を増やす原因となっていると思うので、そういう場所が増えてくれることにも期待しています。
    また、リンさんのような方が、情報を発信してもらえる事で糖質制限は正しく行えば批判するべきものではない事を知ってもらえればと思います。
    長くなってしまいましたが、私はまた糖質制限を続けようと思います。
    もちろん、正しいやりかたで。
    長文失礼しました。

    • トラムーさんへ
      コメントありがとうございます。管理人のリンさんです。
      仰るように糖質制限には正しいやり方というものがあります。しかし、ここにこそ多くのヒトが躓いてしまう原因があるとも言える点です。
      自己流の理解では危険だけど、自分自身で理解して糖質制限という理論の中身を自分の身体に適合するように仕向けないといけないからです。
      例えばトラムーさんがカロリー制限を併用して調子が悪くなってしまったような事は、おそらく糖質制限を始める多くのヒトも経験する事と言えますよね。
      ですが反対に、カロリー制限してしまう事は体脂肪の余剰が多いリンさんは割と乗り切れる事でしたが、糖質摂取を極小まで制限してからの脂質摂取量に関しては制限出来なかったという失敗があります。
      人体を動かすエネルギーとして前者はATPが足りず、後者はATPが余ってしまったので溜め込んでしまったというわけです。糖質以外のエネルギー摂取源を用意できなかった結果と用意し過ぎてしまった結果がここに現れます。
      リンさんにとってデブであるから脂質摂取に抵抗が無いという特性は糖質制限の継続には有利に働きましたが、糖質制限におけるエネルギー管理には不利に働いてしまったわけです。こういった理論以外でのイレギュラーが多いのは糖質制限などの新しい理論の特徴で、従来の常識の範囲内で片付けると難しくなっちゃうから、やれ「個人の責任です」とか「個人差があります」という説明になってしまって胡散臭さがグレードアップしてしまう原因になっている気がしますね。
      理論はあくまでもシンプルに理論に過ぎないわけです。その理論を実践するにあたって何が身体に起こるのかを理解しないと、どんなに大丈夫ですよとか言われても不安や危険を感じてしまうものです。
      でもトラムーさんはそれでも糖質制限を継続しようと思える管理栄養士さんとの出会いなどがあったので実に羨ましい限りです。そもそも糖質制限の中身を自分で理解した上でダイエットにはカロリー制限などの考えが優勢の相手にも糖質制限を正しく伝えるというのは難しい話ですし、そういった方はきっと少ないでしょうから。
      その方から正しい糖質制限のやり方を学び、それを自分自身に適合する形で継続する事が出来れば最高ですね。
      正しいやり方の根本的な理論を学ぶのに先入観などの自己流理解は不要ですが、その理論から起こる結果を吟味し更に応用して自分自身の生活に合うようにしていくのは自己流が必要になってくるので考える必要性が高くなるのが面倒でもあり面白い点でもあります。
      自分自身の健康と向き合えるような情報としてこの記事を参考にしていただいてありがとうございます。

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