ミネラルの覚書 鉄




おはようございます。リンさんです。

過剰症という言葉があります。最近の記事では栄養素のお勉強から過剰症に対しての問題意識まで述べていたりしますが、そもそも過剰症とは「代謝反応で処理しきれない量の栄養素を体内に保有してしまう」事で発生します。

代謝反応の基礎は脂質とたんぱく質、代謝反応の基本要素であるミネラルである鉄の確保を必要とします。これらが満たされている状態であれば過剰症の上限量は摂取基準に定められた量以上のキャパシティを発揮出来ると考えられます。

しかしそこには個人差の壁が立ち塞がりますから、薬のように処方量を必要とするような考え方では上手くいかないわけです。自分で考える必要性とは中々相手を突き放しているような表現ですが、何も考えないままで上手くいくなんて天才ではないわけですから、努力はしにゃ~なりません。

生命の基本 鉄

生命体としてのヒトを構成するものは大量の水分と脂質とたんぱく質、微細栄養素であるビタミンとミネラル、そして最後に少量の糖質です。人体を器とする時、これら栄養素を満たさなければいけません。

そしてこれは体内でも同様です。3大栄養素を摂取して肉体の組織再生とエネルギー供給を行う事だけでは人体は機能しません。体組成とはビタミンやミネラルのような微細栄養素を十分量満たす事で機能し始めます。

この栄養学の基礎から分かる事が2つあります。

  1. 人体を構成する主要栄養素である脂質とたんぱく質を満たさなければ正常な循環が起こらない
  2. その正式な循環を回す為に微細栄養素であるビタミンとミネラルが欠かせない

という事です。これが分子栄養学における重要な3つの柱の1つである高たんぱく食です。まずは人体を構成する主要成分であるたんぱく質を満たす事を重視します。これを満たす事で初めて、たんぱく質と脂質によってビタミンやミネラルは人体に貯蔵されます。

基本構造が完成すると人体を運営する為の回路が次々と起動していきます。人体を動かす活動の全ては代謝反応と呼ばれるものです。この代謝反応はたんぱく質や脂質を材料にしたり、ビタミンやミネラルを使って必要な物質へと変換したりします。

この変換の際に必要なミネラルの中で最も多くの代謝反応に関与している物質、これがです。鉄は人体の臓器や血液中に含まれるミネラルで全身を循環してほぼ全ての代謝反応に関与しています。

現代は鉄欠乏

鉄は摂取しにくいミネラルの1つです。食事から摂取するには少々難しく、しかも摂取効率も高くありません。そのクセ、失う際は非常に多くの量を失ってしまうミネラルです。出血炎症、女性なら月経出産などで大幅に減少します。

鉄は過剰に摂取しても問題が発生しますが、現代では減少分の方がはるかに大きい生活習慣となっています。鉄をある程度補給できる食事で減少した分を取り戻さないと、代謝反応が起こせなくなる可能性も出てくるようになってしまいます。

こういった鉄欠乏は非常に分かりにくいものです。肉体を国家に例えると、血液中を流れる鉄は流通しているお金で、臓器に止めている鉄は貯金のようなものです。鉄欠乏とは貯金額を知る必要があるわけですが、流通しているお金が多いから鉄は欠乏していないという判断を下しているのが現代医療だからです。

この貯金額を知る為の手段にフェリチンというものが存在します。フェリチンは貯蔵鉄を示す値の事で、この値が低いと鉄欠乏だと言えます。しかしこのフェリチンは炎症によって増大するという特性も持っている為、少々判断に気をつける必要があります。

フェリチンの基準値は12μg/mL以下です。藤川徳美先生は重度の鉄たんぱく不足のある患者さんに100μg/mL以上までフェリチンを高めるように鉄剤を処方しています。この辺りは精神科医こてつ名誉院長のブログを参考にして見てください。もしくは藤川先生のFacebookです。

鉄過剰のリスク

フェリチンが高くても正しいわけではないという意見や、過剰摂取で発生してしまう過剰症に関する危険性を訴える意見がありますが、鉄たんぱく不足解消の為にフェリチン増加を目指すという事に対して変な点は無いと考えます。

そもそも鉄たんぱく不足のヒトというのはたんぱく質も鉄も、栄養素そのものの利用効率が非常に低いと考えられます。メガビタミン主義のビタミン高用量摂取によって代謝を全て動かすという理論に当てはめれば、高たんぱくで鉄の貯蔵量を増やし過剰症のリスクを低減しているわけですからフェリチンの貯蔵量も増えるわけです。

そうなると利用効率がかなり悪い状態でも、貯蔵量が豊富にあるので代謝反応は問題なく回せる状態になっていると考えるほうが妥当ですよね。

もう1点、鉄の危険性を訴える話として活性酸素の話があります。鉄は代謝反応の段階で酸素と結合していきます。これにより鉄は酸化していくわけですが、これにより活性酸素が発生します。そこで必要になってくるのが分子栄養学3つの柱の1つ、活性酸素の除去です。

こういった人体の代謝反応で発生する活性酸素をスカベンジャーと呼ばれる抗酸化物質で抑制する事で老化の防止を行います。分子栄養学はたんぱく質とビタミン、ミネラルを確保して人体の代謝反応を確実に起こす事と代謝反応で発生する活性酸素をスカベンジャーでしっかり除去する事で健康を管理する手法です。

これらの複合要因により様々なリスクを回避するので分子栄養学と従来の栄養学は同じ理由で危険であるとの判断が出来ない部分があります。過剰症が心配だという意見だけで判断してしまっては分子栄養学の真意を見失ってしまいます。

まとめます

鉄は人体に欠かせない栄養素です。しかしたんぱく質の不足した肉体では鉄は貯蔵が出来ません。ですから鉄不足を補う時に必要な事はまずたんぱく質を満たす事です。

たんぱく質を満たし、鉄を摂取する事で人体の代謝反応は回り始めます。その代謝反応の際に発生する鉄由来の活性酸素は抗酸化作用を持つスカベンジャーによって除去する事で老化を抑制します。

鉄不足を判断する指標にはフェリチンがあります。このフェリチンで判断する際にもたんぱく質の摂取量を増やしておく事が重要になります。参考記事は以下に記載しています。

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