熊本市議会子連れ問題は何を問題提起してくれたのか?




おはようございます。リンさんです。

早いもので12月になってしまいましたね~。今年も残すところ後1ヶ月です。……というようなマクラ(今年も残すところ後364日となりました等)を年明けに言ってそうで怖い。脳のオヤヂ化が止まらないリンさんです。

自分の問題認識と同じくらい相手の問題認識を理解していなければ、議論がまともに進まない。議論を起こすことが目的ならそれでいいかもだけど、無理に自分の価値を下げなくてもいいんでないかい?

こういう言い方するとちょっとアレなんですが、世の中最近面白い議論の元になりそうなものがどんどん投下されていますね。やれリベラルやら自己主張のしっかりとした人間やらが増えてきて楽しい限りです。世の中の人種は多様なほうが面白いとはよく言ったものです。

今回はそんな中でも面白かった熊本市議子連れ問題についてちょっと考えてみたいと思います。

絡み合わない両者の主張

今回の騒動の発端は熊本市議会メンバーの1人である女性議員が自身の長男を議会に連れてきたことによって議会開始が40分遅れたということでしたね。

まず女性議員の言い分として女性として母親として育児をきちんとこなしながら仕事もこなしたいが、それがうまく意見にならないことに焦燥感を感じた結果、議会に無断でこういった行動に出るという結果になったようです。

対して議会のほうは40分の遅延を発生させた女性議員に関して、ルールを逸脱したことによって迷惑を被ったことを非難していました。

①女性議員側の言い分と問題点

まず女性議員の言い分は今の時代に即した緊急性の高い話題であることは間違いありません。育児をしながらの仕事というのはビジネスの場面でも土台として整っていない状況が多い問題です。政治の世界なら尚更ではないでしょうか?

しかしコレを突き詰めていくと彼女の行動は1人の母親としての要望という行為としてしか写りません。緊急性が高い課題で自身に使命感も強く感じていたのでしょうが、それが裏目に出る結果となってしまいました。

彼女の問題点は民主主義を武器に出来なかったという事。相手の問題を自己の立場から考えすぎた事が挙げられると思います。

①-1 民主主義を武器にする

民主主義とは現代において共産主義や社会主義に比べれば公平で1番マシとされる方法論です。これは多くのヒトの意見を取り入れることが出来るという点でマシなだけで他に目立った利点はありません。

何か行うのであれば最も早く動けるのは独裁ですし、社会情勢をある程度コントロールしたいというのであれば社会主義のほうが勝っています。

民主主義は大多数で議論を起こし最善の方法を煮詰めていくわけですが、その特性ゆえ非常に足が遅いわけです。ですが熱を帯びた大多数が支持する議論が止まるという事はありません。動き出したら非常に早いというのも特徴と言えます。

しかしこういった、議論を尽くして先へ進むという民主主義の強みは日本では全く生きていないというのが、政治家・マスコミ双方からビンビンに感じられてしまうのが現状です。どうでもいいような個人の言いたい事や主義・主張の為に相手と議論をするのだと勘違いしています。

最も残念な点は、そういったアホが国家を動かしていたり世間を作り上げているだけで国民そのものが自分達は違うと思い込んでいる点です。上がアホなら、当然のように中も下もアホなんです。

話を民主主義に戻すと、民主主義を武器にするということは大多数を味方につけるという事です。これは有権者を味方につけるという事とは異なります。意見を同じくする同志を増やして無視できない勢力にするという事です。

その点において今回の彼女の行動は味方を見つけられませんでした。たとえ多くの外部の人たちが彼女の味方をしたところで、議会上に味方がいないのでは彼女は勝てません。

議論を起こすという事が目的なら成功しているかもしれませんが、これ以降の彼女の仕事をスマートに評価できないと思うヒトが一定の割合増えたかもしれないというリスクは政治活動をする上でちょっと困りますよね。

①-2 相手の問題を自分の立場に置き換えて考えすぎる

よくビジネスの現場でも言われることですが、共感とは相手の立場に立って気持ちを考えることであって、自分の立場を変えずに相手の気持ちを考えることとは違うという事があります。

今回彼女は多くの母親の立場を思い、その気持ちを考えて行動に移したのだと思います。しかしそれは相手の立場に立って気持ちを考えているとは言いにくいと思います。相手の立場に立った上での行為であるならば逆効果ですよね。

むしろ母親としての生き方も知っている政治家として多くの母親たちの為に何をすべきかと考えるべきだったと思います。

海外の事例で議会への子連れは許されるどうのこうの言われていますが、日本ではその議論すら未成熟なわけです。議論未成熟な状態で問題の核心をいきなり突くような手段は反感を買われる可能性が高いです。

特にオジサンという生き物はプライドを背負って死んでいくワケ分からない生き物ですから、その反感も大きいものになります。

さらに男は予想外の事態に意外と対応できません。今回は議会という議論を積極的に起こすべき相手側の立場も考えられなかったという点も問題だったのではないでしょうか。

②議会側の言い分と問題点

一方、議会側の言い分としてはルールを無視していきなり子どもを連れてきた女性議員を処分する方向性で話が進んでいるようです。確かにルールを逸脱することは大いに問題が有りますが、子どもを連れて議会開始を遅らせたことくらいは口頭注意で十分な話では無いでしょうか?

また同じような事が起こるかもしれないからと処分を下すのかもしれませんが、そうであるのならばきちんと話し合いをしてオジサンたちの大好きなルールに組み込めばいいだけです。

議会側の問題点は議論を行おうとしない点と、相手の問題認識を考えようともしない点にありますよね。

②-1 議論を行おうとしない点

まあはっきり言って民主主義をバカにしているといってよいと思います。それほど事後の処理が絶望的です。

女性議員の個人プレーとして処理して終わらせようとしている感が否めません。実際、報道だけを見れば女性議員の個人プレーとして写ってしまいがちですが、彼女だって政治家です。当たり前のようにまずは議論を尽くそうとはしたはずです。

最終的にルールを逸脱した責任は女性議員自身にあるという事は間違いないわけですが、そもそもそれより前の議論の段階で彼女は十全と主張が出来ていたのでしょうか?

彼女はいわゆる1人会派という議員だそうです。どの会派にも属さない無所属議員というわけですね。ここに問題の根っこがありそうです。

民主主義は数の力です。所属数の多い会派が発言権が強いわけですが、そのせいで政治家さんの中ではちょっとした勘違いが起こっているような気がします。

所属数の多い会派の出す議題が最優先ではないという原則があります。主義主張を別とすれば、多くのヒトが喫緊の課題であると考えるものは多数派でも少数派でも同じでしょう。しかし今回、少数派であるが故に軽んじたと捉えられても仕方ないやり方を議会側はとりました。

民主主義の中で仲間を増やして立ち向かうのは女性議員がやるべきだった努力です。しかし議会として公正な議題選出を行い課題に対して議論を繰り広げるのは多数派として在籍するものの取るべき責任でしょう。

たった1人を処分して終わりというのは民主主義を掲げる政治家の集まりとしてはあまりにお粗末です。しかも実にオジサン社会っぽい終わらせ方です。

②-2 相手の問題認識を考えようともしない点

上と重複しますが議会側の問題認識能力のお粗末さは流石としかいいようがありません。

今回の女性議員の行動の意味を理解できずに、その議論に価値を見出せないと言う点で議会側に揃っているのは無能かもしくは老害なのではないかと揶揄してしまうほどです。女性議員の言い分をきちんと聞いたうえで議論にして、ルール作ったから今度からはそっちを通して議題を出してね、で済む話です。

40分議会が遅くなっちゃったから全議員の今月分の報酬を1時間分削減しちゃおうよとかいうなら更に良かったですね。

メディアに取りざたされるという事は地方議会ひいては自分たちの住む地方都市をアピールするチャンスです。自分たちの問題に終始しているとそういった問題認識に気付けなくなるという典型的な見本でしょう。

どこにでもある話。騒ぎ出した個人が悪い。どこにでもそんな意見がありますし、それが今の社会の現実でしょう。しかしそこで一旦冷静になって議論を尽くせるかどうかが、ヒトの知恵の見せ所ではないでしょうか。

最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










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