ヘルシーな和食は健康に悪い? 和食の問題点を示す3つのワード




おはようございます。リンさんです。

和食はヘルシー。その言葉に胡坐をかいてきた為かどうかは定かではありませんが、大豆のヘルシーさや栄養豊富な面に関して海外ではちょっと疑問を持っている研究者がいます。

確かに近年の栄養学に照らし合わせてみると「現代の」和食はヘルシーではありません。そもそも和食がヘルシーという研究結果を発表し、和食健康食論の元になったのはアメリカのマクガバンレポートって書面なんですが、コイツがそもそも曲者です。

何と言っても当時の砂糖業界が心臓疾患の最も大きな原因を脂質にするようにと研究者を買収して作られたレポートです(疑惑)。それにあわせるかのように脂質の少ない世界の料理として和食に白羽の矢が立った。和食のように脂質の少ない食事を摂っている日本人は長生きだとしてです。

心臓疾患の問題点を和食で長生きという論点にすり替えています。しかもこのマクガバンレポートは2016年に完全否定されます。

動物性脂質が心臓疾患の主たる原因であるとして、ヘルシーな植物性油脂や炭水化物の加工食品を主体とする低脂質低カロリーな食事に変更して20年、心臓疾患はむしろ増えてしまったという結果になりました。

動物性脂肪はそれほど悪者でもなく、砂糖はそれなりに問題を持っているようだぞと発表されたのです。となると和食に関しても疑問を挟みたくなるのが人情です。

今回は和食の事を考察します。

現代の白米中心である和食は健康に悪い

和食が健康に悪いのかどうか。まずは結論からいきましょう。

白米中心の和食は健康に悪いです。色々と理由はあるのですが、その多くに共通するものが論点の間違いです。米という食品の栄養価を評価して健康に悪いと言っているヒトと米の文化的価値や経済的価値を重視しているヒトではまあ話が通じないのは当然ですね。

「白米は健康に悪い」と思っているヒトの話を「白米は健康に良い」と思っているヒトが聞くわけ無いからです。という訳で今回は双方の意見が異なる部分と、和食に関してどういった理解を行えば「白米中心の和食は健康に悪い」という結論に至るのか。

その辺を考察していきます。

①栄養学からのアプローチ

栄養学から白米中心の和食は健康に悪いと言えます。ここで述べている和食とは白米中心の味噌汁や漬物、焼魚などを食べる食事のことです。

1-① 白米中心の食事ですからどうしても糖質を摂取して身体の中でエネルギーに変換していきます。血糖値の上昇が激しくなるのでインスリンは大量に分泌され肥満と糖尿病のリスクが高まります。

「和食を食べていても太らないし、糖尿病にもならない。言っている事が無茶苦茶だ」という意見がありますが、これは本当に難しい問題です。

まず太るかどうかは個人のインスリンがどの程度分泌できるのかにかかってきます。太るという事はインスリンの量と質が両方多い場合だけです。量が多い場合は太る事はないけど、インスリン分泌があっさり枯渇して糖尿病が発症しまう可能性がありますし、質が良い場合は代謝が衰えてくる30代になってくるとポッコリお腹という悩みとなって現れます。

この特性から太れるヒトは糖尿病になっても減量だけで改善する可能性が非常に高いです。インスリンを分泌するβ細胞が痩せたままのヒトに比べると丈夫で、かなりの数が生き残るからです。逆に、痩せたままで白米中心の和食を続ける事の方がリスクが高いと言えます。ある日突然糖尿病を発症し、β細胞もほとんど死滅しているので改善も期待できないという状況になりかねませんからね。

実際、糖尿病発症して改善していこうという主旨のブログを主宰している方は、インスリン枯渇型のある程度痩せているヒトが多い気がします。

1-② 塩分摂取量。塩分といえば高血圧ですね。しかし純粋な塩分摂取のみで血圧が上昇する幅は微々たるモノです。もちろん食卓塩のようなナトリウムだけの塩分だと体内のバランスが大きく崩れて高血圧の要因になりますから塩分摂取量は控えるに越した事は無いですが、原因はもっと別のところにあります。

血圧は日常で変化しています。必要に応じて上下を繰り返す事で人体の活動を支えています。血圧が高いというのは、必要に応じて血圧を人体が上げているパターンと、何らかの原因で血圧を上げないといけなくなっているパターンがあります。

必要に応じて血圧を上げるパターンの代表は加齢です。血管が老化していきますから心臓のポンプ運動を上昇させてある程度送り出さないといけないからです。特に持病の無い高齢者が高血圧を気にする必要が無い理由がこれに当たります。

もう一方、何らかの原因で血圧を上げないといけなくなっているパターンの代表は血管の異常な老化です。通常の加齢による老化と異なり、動脈硬化の原因となるプラークが固まっている血管は血圧を上げることで狭くなった場所を通ろうとします。

つまり加齢以外による高血圧は血管内のプラークが大きな原因であると言えます。ではプラークはどのようにして出来るのでしょうか? ここが高血圧に塩分はあまり関係ないといっている理由です。

プラークは悪玉と呼ばれるLDLコレステロールが血管の損傷部分に入って固まった状態のものを言います。という事なのでコレステロールが悪者扱いされるのですが、実は物事はそう単純ではないわけです。

コレステロールは悪者では無いですが、超悪玉と呼ばれる小粒子コレステロールは本当に悪玉です。コイツは最終的に酸化コレステロールというヤツを増やしてしまいます。小粒子の名前の通り、通常のコレステロールよりも細かいのですが、そうなる原因として糖化があります。

糖化で粒子の小さいコレステロールに変化 → 酸化コレステロールを増やす → 血管内に詰まりプラークを形成

この状態を簡単に説明すると歯垢が出来るアプローチと全く同じです。

1-③ 白米の栄養素。よく白米を食べなくなると食物繊維が足りなくなる。エネルギーが確保できなくなるという話がありますが、これは根本的な栄養学を理解できていません。

まず食物繊維ですが、糖質というものは白く精製するほど雑みの無い甘みだけの食材になります。その時に削ぎ落とされる雑身こそビタミンやミネラル、食物繊維というものですから白米とはそういった栄養素がゼロに近いカロリーだけの食べ物になります。

そしてそのカロリーを体内で使えるエネルギーであるATPに変換する為に必要なものこそビタミンやミネラルです。エネルギーが確保出来ていないというのであれば白米こそ変わった存在です。白米だけではATPにならないので他からビタミンやミネラルを補給しないといけない食材だからです。

カロリーだけがエネルギーであるなら脂質でも構わないわけです。脂質はそれだけで摂取するのではなく肉や魚、たまごや乳製品というそれ以外の栄養素も豊富に含んだ状態で存在しますから、代謝に必要なものが少ない食材で揃う事が利点です。

白米中心の和食だと、それ以外にも色々気をつけて食べない限りは身体に悪いのです。それじゃ玄米などの雑穀はどうやという話になりますね。

1-④ 雑穀。 雑穀は優れた食物繊維とビタミン、ミネラルの宝庫という話はよく聞きます。海外のセレブなんかがこぞって取り入れたりしていますね。しかしここにも落とし穴が存在します。

まず海外の雑穀ブームには理由があるという事です。日本人に比べ欧米人やアメリカ人はインスリンが質も量も丈夫です。インスリンが2つの点で優れていると太りやすいけど、糖質摂取に対してかなり耐性があるという事でしたね?

これを裏付ける話として欧米人の肥満度レベル上限の高さが挙げられます。肥満とはすなわちインスリンが分泌できているという事の証明ですから太れれば太れるほどインスリンの機能が高いという事になります。日本人の糖尿病発症時の平均BMIが24であるのに対して海外では32です。

海外では穀物などの糖質はそれほど問題にされていません。全粒穀物なんかはヘルシーな食べ物として認識されています。これは先ほどのインスリンが関係してきます。

対して日本ではどうでしょうか? 日本のⅡ型糖尿病発症者の平均BMIは24です。海外ではこのBMIで糖尿病の症状が出ているのであれば自己免疫疾患のⅠ型糖尿病と診断されます。海外では糖尿病は肥満がなるものなんです。つまりそれはインスリンが機能している事の裏返しでもあります。

雑穀などの穀物であっても日本人が注意しなければいけない理由がこれです。

そしてもう1つが雑穀の栄養素そのものです。よく「白米の何倍も~」なんて言われていますが、白米の栄養価そのものがほぼゼロですから、掛け算してもそれは微々たるものですよね。このあたりは主食の概念を取り払うところから始めないといけないので難しいところですが、栄養学の観点から白米は問題だらけであると言えます。

そして雑穀最大の問題点がもう1つ。それが植物が持つ毒素です。雑穀にはフィチン酸というものがあります。このフィチン酸は様々な栄養素の吸収を阻害する物質です。

②生活習慣からのアプローチ

昔のヒトは和食で健康だった、って話もよく聞きます。

しかしこの昔ってどのくらい昔なんでしょうか? 戦前? 戦後まもなく? こういった議論を行う際に欠けてしまうのが今と昔のきちんとした比較です。もちろん厳密な比較など出来ない訳ですが、大雑把にでも考えると色々な違いが見えてきます。

まずは平均寿命です。昔の出生率が低いのには理由があります。これは出産時や乳幼児期の死亡率が高い事で低くなっていくからです。

医療設備や技術が揃わない環境での出産や育児が多い時代の出生率が低いのは当たり前です。その為、いわゆる昔のヒトは短命です。縄文以外なら、どの時代でも現代と比べると平均寿命は20年以上も短いので、その分色々な病気になる前に亡くなっていたと考えるのが妥当でしょう。

文献としてデータの残っていない時代の出生率は分かりません。その時代に生きたヒトの骨を調べる事で平均を出すわけですが、骨の成長は35歳程度で止まるので出生率は30代前後になってしまうのが考古学です。

全くの余談ですが縄文人はこの測定法で30代前後の出生率だったと思われていましたが、最近の研究で60代以上まで生きていたヒトもいたというのがわかっています。これが農耕の始まる弥生時代に入ると出生率は低下し、体格まで小型化していきます。

もう1点が生活習慣の違いです。特に運動習慣が段違いであるという事実は抑えておいた方がいいです。

家事や移動などが全て人力でしたから、毎日高強度の筋トレと有酸素運動を行っているようなものです。そんな昔の江戸でも白米中心の和食が流行った事で江戸患いという名前が付くほど脚気に悩まされたわけです。

江戸患いは火事によって消失した江戸の町を復興した職人達の間で流行しました。これは復興の際に与えられた食事が白米であったからと言われています。そしてこの江戸の復興の財源の為に幕府が貯蔵している大量のコメが市場に流れる事により、江戸患いは江戸中に広まったわけです。

地方からの出稼ぎ者は江戸患いの治療の為に地方に帰ると病気は快方に向かいました。これは地方では白米を食べる機会が無かったからです。江戸でも蕎麦を食べる事によって江戸患いを改善するという生活の知恵が生まれる事で何とか収束へと向かっていきました。

この状態を生活の中での運動が極度に低下している現代に置き換えれば、白米中心の和食で健康にそれほど問題が出ないのは不思議な状況です。それには他の要因が絡んでいると考えるべきでしょう。

運動しなくなった分、カロリー摂取が減ったというのも大きいかもしれません。特に女性は戦後の何も無い時代よりも摂取カロリーが少ないそうです。

③文化からのアプローチ

白米中心の和食が健康に悪いのは事実です。しかしそれは和食の文化を否定しているのではありません。

穀物や糖質には気をつけないといけないと言っているだけです。そこを文化的な批判だと捉えるヒトは多いわけですが、和食自体は素晴らしい文化です。それを裏付ける事実としてマクガバンレポートに記載された和食とは元禄時代以前の食事とされていますし、リンさんもこれには賛成です。

白米は除外しますが、元禄時代以前の和食文化を取り入れて雑穀や玄米を少なくすればかなり良いのではないかと思います。不足する栄養素としてたんぱく質がありますから肉や魚、たまごを推奨しますけど。

3-① 発酵食品。 日本人は和食の文化の中で最も大切にしているものとして腸内細菌があると思っています。これは和食の要素を取り出していくとはっきりしてきます。

代表的なものが発酵食品です。キムチに代表される海外の発酵食品が日本でも受け入れられるのは日本自体に発酵食品に対しての深い文化が根付いているからです。

発酵の特徴はその食材に無かった要素を追加できるという点で、これは和食のように栄養価がそれほど高くない食事に対しての1つの回答だったのではないでしょうか。

牛は腸内細菌に草を提供して食べてもらい、その腸内細菌が死骸となると体内に吸収してあの巨体を維持するエネルギーを得ます。人体の腸内細菌はそこまで大量に存在できない為、食事を摂取する前の栄養素を変形させるという技を編み出したのかもしれません。

3-② まごわやさしい。 健康的な和食のテーマとなっている標語です。

ま → 豆    …肉を食べない粗食である和食の貴重なたんぱく質。

ご → ゴマ   …栄養価も優れているけど、重要なのは脂質。少量の雑穀から得られるエネルギーはこれで賄う。

わ → わかめ  …食物繊維の摂取源。遺伝子研究で日本人は海藻の食物繊維消化が優れているらしい。

や → 野菜   …食物繊維やビタミン、ミネラルの補給源。

さ → 魚    …肉を食べないのなら貴重な動物性たんぱく質と脂質の補給源。オメガ3系脂肪酸が豊富。

し → しいたけ …キノコ類は霊薬とまで言われる。ダシも取れて味も良い。

い → いも   …食物繊維とデンプン質の補給源。常食というよりもおやつに近い食べ方かも。

を積極的に食べましょうってやつです。いもはヒトによりますがそれ以外はどれも積極的に食べたいものです。しかもこれの大きな点は栄養価の大きさです。上記の食材で必要な栄養素を賄えるようになっているわけです。

和食の中の優れた文化と、白米中心の和食が健康に悪いというのは全く別の問題です。良い点を理解し、悪い点を考慮に入れた上で取り入れるべき点を選んでいくという作業が必要になると思います。

この記事が誰かの健康に寄与するとしたら幸甚です。最後まで読んでいただき、いつもありがとうございます。










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